高齢者施設での終末期ケアの関わり方
「生活の場で死ぬ」について学びましょう
介護の質の向上について考えるとき、ターミナルケアと認知症のお年寄りのケアは重要な課題になります。
あなたの施設・病院では、人の死ということを、生きるという中で見極めるという視点がありますか。
意味・価値・言語が異なる認知症のお年寄りと、きちんとコミュニケーションをとれることがケアの質として非常に高いということが認識されていますか。
このコースでは介護の質という視点から、ターミナルケア、特に高齢者施設での終末期ケアのかかわり方を考えていきたいと思います。
病院で死ぬということは、昨日今日会った人の最後を看取り、病名で死んでいくことです。
一方、生活支援の場で死ぬというのは、あなたと私の関係性の中で人を看取られ固有名詞で死んでいくということです。
病名で死ぬということと固有名詞で死ぬことはどう違うのかについて話し合ったり共有することができなければ、どこで死んでも同じです。
人がいかに生き、そして死にゆくものを見届けるかということを、仲間とともに共感し共有するという中に介護の仕事は成立していくのです。
このコースで学べること
- はじめに
 - コミュニケーション
 - 共通した総合目標とは
 - その人らしい生活
 - 現場でわかっていてほしいこと
 - あなたがあなたであること
 - 私たちのサービスとは
 - 出会った人間で決まる
 - あるがままの自分で生きていく
 - 物・人・関係性とは
 - 自立させること
 - 自己選択・自己責任の中ある
 - 何のためにと問うこと
 - 専門性とは
 - 現場で行われていること
 - 排泄での姿勢
 - 姿勢の保持
 - 外部評価の視点ポイント
 - 言っている事と行動の違い
 - 動作の確立
 - 行為の具現
 - 報連相の原子
 - 関係性の育み
 - 守るべき介護実態
 - 主体の再獲得
 

ケアに関わる私たちの総合目標である「その人らしい生活」とは、その人にとってあたり前とは何かを問い、その人の生活習慣・こだわりを知り、それを尊重するということです。
ターミナルケアになって急にやさしくすることを個人の尊厳尊重とは言いません。
その人の生活習慣とは何かを知ろうとし、それを手渡そうとし、それでは今はこれをやりましょうという展開がターミナルケアには求められるのです。
耳が聞こえない、家族の顔もわからない状態であっても、ケアに関わる私たちは食事・排泄・入浴を通じて、あなたには生きていく方法がある、あなたは一人ではないということを伝えます。
生きていってもいいという生の肯定感を伝えるのです。介護は人にしかできない仕事です。
About the Instructor
高知医療学院理学療法学科を卒業後、福岡県の医療グループに勤務。
同グループの医療費不正請求事件による混乱を目の当りにして、老人医療の現実と矛盾を知る。
これが原点となり高齢者の生活に密着した介護現場での活動を展開。
特別養護老人ホームシルバー日吉に介護職として勤務、介護部長、デイサービスセンター長、在宅部長、そして、医療法人財団百葉の会、法人事務局企画教育推進室室長及び介護老人保健施設ききょうの郷生活リハビリ推進室室長、介護老人保健施設鶴舞乃城看・介護部長を歴任。
現在は、介護老人保健施設星のしずく看・介護部長を勤める傍ら講演活動、介護アドバイザーとして全国を飛び回る毎日。
日々現場と向き合いながら、人材育成に尽力している。
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